土地総合編

字地図の赤や青の線は?

私が郷里の法務局で和紙でできている公図(字絵図)を閲覧したところ赤や青で色が塗ってあり、地番の付いていない土地がありましたが、どのような土地なのでしょう。
現在全国の法務局に備えられている地図の約6割が、一般に字絵図と呼ばれている地図です。
これらの地図は、遠く明治政府が行った地租改正事業により作成された地図にはじまり、明治22年の土地台帳制度の制定に伴い、 土地台帳付属地図として備えられました。
その後度重なる修正をへて、昭和25年土地台帳に関する事務が税務署から登記所に 移されたのに伴い、これらの地図も登記所で保管することになったものです。
これらの字絵図には官民の所有の区別なく 付番されていますが、里道、水路、堤防、河川等は、付番することなく、利用状況に応じて、里道は赤色、水路は青色といったように 色が塗ってあります。
それらは現在では多くが市町村有地であり、色の塗っていない無地番の土地は、他の資料等で民有地である事が 証明されない限り、原則として国有地と解されます。

なお、昭和26年から国土調査法に基づき全国的に地籍調査を実施し、 より精度の高い地図の作成作業が現在進められています。