建物全般
地震で分譲マンション損壊
私は分譲マンションに居住しております。 先の阪神大震災で友人のマンションが一部損壊。居住者間で修繕について紛争が起きて困っていると聞きました。
そんな事態になった場合の基本的な手続きについて教えて下さい。
昭和58年に改正された区分所有法、ゆわゆるマンション法は、建物が損壊した場合に備えていくつかの規定を設けておりますが、 今回の震災のような場合を想定した規定ではないため、被災マンションの問題解決に十分対応できるかどうか問題があります。
マンション法は損壊の程度を建物の価格の2分の1を基準にして、それ以下の場合を小規模滅失、 これ以外の場合を大規模滅失としております。
損壊したマンションが小規模滅失であれば、専有部分の復旧修繕は区分所有者が各自の負担で行うことになり、 共有部分については、集会による復旧の決議により管理組合が施工する場合と、各自が施工し償還請求をする場合の2通りがあります。
いずれの場合でも共有部分の費用負担は、原則として共有部分に対する各専有部分の共有持ち分割合によります。
大規模滅失の場合も専有部分の復旧修繕は区分所有者が各自の負担で行うことは同じですが、 共有部分の復旧が区分所有者にとって大事業となることから、復旧か建て替えかのいずれかを区分所有者で選択することになります。